2008年11月に死刑廃止全国交流合宿および高村薫さんの講演会、死刑囚の絵画展を開催したことをきっかけに、2009年に死刑制度について考える「京都にんじんの会」を発足しました。


by shikeihaishi

2010/7/28 「死刑を止めよう」宗教者ネットワーク

法務大臣 千葉 景子 殿

「死刑を止めよう」宗教者ネットワークは、本日、わが国において死刑が執行され、2名の命が奪われたことに強く抗議します。

 私たち「死刑を止めよう」宗教者ネットワークは、本日、篠沢一男さんと尾形英紀さん(東京拘置所)に死刑が執行されたことに強く抗議します。あなたは,2009年9月の就任以来、死刑について国民的議論の場を設けることを念頭に置き、死刑に関する情報公開に取り組む旨、発言してこられました。弁護士でもあるあなたが、長年、死刑廃止に積極的に取り組んで来られたことは、よく承知しています。それだけに、私たちは今回の一年ぶりの死刑執行を、信じられない思いで受け止めています。私たちは重ねて、死刑執行の即時停止を強く要請いたします。
 日本政府は一貫して、「国民のほとんどが死刑の執行を支持している」という「国民感情」を盾に、死刑存置を主張してきました。これに対して、2008年10月、国際人権(自由権規約)委員会は、「日本政府は世論調査の結果にかかわらず、死刑の廃止を前向きに検討し、必要に応じて、国民に対し死刑廃止が望ましいことを知らせるべきである」という所見を提出したことは、ご存じかと思います。法相自身がおっしゃっているように、死刑に関して国民に何も知らされないままでは、まともな議論は行われず、「国民感情」は変わりません。当初からのご発言通り、死刑に関する情報公開と国民的議論を実現し、死刑に対する政策を根本的に見直していただきたいと思います。
 私たちは宗教者として、加害者の更生や被害者の救済について考えてきました。生まれつきの悪人などこの世にはおらず、人は人とのかかわりあいによって、善くも悪くもなり得ます。しかし、現代社会は、弱い者を切り捨て強い者だけが生き残る社会、自分を守るために暴力をふるうことが正義とされる社会です。このような社会のあり方は、現代人-特に若者たちの心に、深刻な影響を及ぼしています。このような社会のあり方を私たち自身が変えないかぎり、いく
ら厳罰化を推し進めても、犯罪の悲劇はなくならないでしょう。私たちは一人ひとりの命の尊厳を大切にし、人と人との関係を変えていくことで、犯罪抑止への道を歩みたいと思います。死刑の執行停止はその第一歩です。
 私たちは宗教者の立場から、力ではなく悲しみと慈しみによって罪を克服し、どんな人の命も尊重される社会の実現を目指して、死刑執行の即時停止と死刑制度の廃止を訴えつづけます。

2010年7月28日
「死刑を止めよう」宗教者ネットワーク
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by shikeihaishi | 2010-07-28 22:54 | 抗議声明